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TCカレッジ医工系コース

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TCカレッジ医工系コースとは

TCカレッジとは、大学の技術職員、企業で研究開発に携わる技術者等の高度技術専門人財を養成する新たな仕組みで、高い技術力・研究企画力を持つ技術者を「テクニカルコンダクター(TC)」として認定する称号制度を導入しています。東京科学大学が主導で行なっており、岡山大学はサテライト校としてこのTCカレッジに参画しています。

TCカレッジでは独自のカリキュラム開発によりいくつかのコースが用意されていますが、岡山大学ではそのうちの一つ、「医工系コース」を開講し、企画・運営を行っています。医工系コースでは基本的にカリキュラムは座学と実習で構成され、医学分野では光学顕微鏡、電子顕微鏡、フローサイトメーター、動物実験手技等、また工学分野では旋盤、フライス盤、3Dプリンター、ワイヤー放電加工等のカリキュラムを受講できるようにしています。

このように、医工系コースでは、医学分野に加えて、工学的な知識・技術を習得することにより、医学系分野における課題に対して工学的な手法やアイディア、工作などを柔軟に取り入れながら解決・改善できるテクニカルコンダクターの養成を目的としています。研究者と協働できる実践的な高度技術専門人財を養成します。

カリキュラム

医工系コースカリキュラム

シラバス

9-1. 中級

9-1-1. 講義名:生物系各種光学顕微鏡(基礎)

生物系各種光学顕微鏡の動作原理などの基礎知識を学習し、観察の技術を習得する。生物試料観察時の観察条件設定、注意事項等について学習する。

9-1-2. 講義名:旋盤実習(基礎)

旋盤の特徴と注意事項等を学び、実際に操作を経験し、基礎的な旋盤作業の知識と技能の習得をする。また、工具や素材によって異なる加工条件等を理解することを目指す。

9-1-3. 講義名:フローサイトメーター(基礎)

アナライザーの動作原理などの基礎知識を学習し、解析技術を習得する。解析時の機器感度設定、注意事項等について学習する。

9-1-4. 講義名:フライス盤実習(基礎)

フライス盤の特徴と注意事項等を学び、実際に操作を経験し、基礎的なフライス盤作業の知識と技能を習得する。また、工具や素材によって異なる加工条件等を理解することを目指す。

9-1-5. 講義名:マウス・ラット実技講習

岡山大学動物実験規則第32条に基づく動物実験教育訓練を受講後、マウス及びラットの取扱いについて生体を用いて講習を行う。シミュレーターを用いて動物の取扱いの練習後、生体での順化、保定、投与練習を行い、実験動物の適切な取扱い方を習得する。また、麻酔法、安楽死法についても学び、苦痛軽減の配慮について理解を深める。

9-1-6. 講義名:機器メーカー見学

機器メーカーのラボ・工場等を訪問し最新の設備を学ぶとともに、ライフサイエンス分野における各種機器分析法の原理、有効性や限界、特徴を理解する。メーカーの技術力を直接感じ、本見学により専門的な知識を得る。

9-1-7. 講義名:生物系走査型電子顕微鏡(基礎)

走査型電子顕微鏡の動作原理などの基礎知識を学習し、試料の機器挿入から観察、観察終了までの作業と技術を習得する。生物試料観察時の観察条件設定、注意事項等について学習する。

9-1-8. 講義名:3Dプリンター実習(基礎)

3Dプリンターの仕組みや特徴等を学び、基礎的な3Dデータ作成を行い、実際に造形をする。基礎的な造形出力までの知識と技能を習得することを目指す。

9-1-9. 講義名:研究室見学(岡山大学研究室見学)

岡山大学の研究施設等を訪問し、その分野の研究に触れることや研究者等との交流を通して、高度専門人材に求められている技術や必要なスキルを学び、研究技術力を向上させることを目指す。

9-1-10. 講義名:生物系透過型電子顕微鏡(基礎)

透過型電子顕微鏡の動作原理などの基礎知識を学習し、試料の機器挿入から観察、観察終了までの作業と技術を習得する。生物試料観察時の観察条件設定、注意事項などを学習する。

9-1-11. 講義名:生物系電子顕微鏡試料作製(基礎)

電子顕微鏡における標準的な生物試料の作製方法を学習する。試料の固定から観察までに必要な一連の流れの手技を学ぶとともに、実際にサンプルを使って実習を行う。※具体的な内容については要相談

9-1-12. 講義名:ワイヤ放電加工実習(基礎)

ワイヤ放電加工機の特徴と注意事項等を学び、実際に操作を経験し、基礎的なワイヤ放電加工の知識と技能を取得する。また、素材によって異なる加工条件等を理解することを目指す。

9-1-13. 講義名:技術・研究支援概論1(メーカー)

セミナー形式によるメーカー研究者・開発者の技術紹介や開発秘話などを受講。普段知りえない苦労話や製品化するまでの経緯などを聴講し、自身の研究や業務と合わせ問題解決のスキルを養う。

9-1-14. 講義名:技術・研究支援発表会

TCカレッジ受講生が自身の業務紹介や研究支援内容を口頭で発表し、受講生間で情報共有するとともに、発表スキルの向上を目指す。シンポジウムの運営に携わり今後のイベント開催等の参考にする。(1年目のカリキュラム)

9-1-15.講義名:TCカレッジシンポジウム

9-1-16. 講義名:中古機器バラシキャラバン隊

廃棄予定の設備を分解し内部まで観察し、その技術に直接触れることで装置を深く理解する。

9-2. 上級

9-2-1. 講義名:生物系各種光学顕微鏡(応用)

共焦点レーザー顕微鏡について、動作原理などの基礎知識を学習し、解析技術を習得する。解析時の機器感度設定、注意事項等について学習する。目的に応じて最適な結果を得るための測定や手法を習得する。機器の立ち上げ、終了や不具合等に対応できるようになる。

9-2-2. 講義名:旋盤実習(応用)

旋盤を使用したねじ切り、テーパ加工等を実際に経験し、応用的な旋盤作業の知識と技能の習得を目指す。

9-2-3. 講義名:フローサイトメーター(応用)

セルソーターの動作原理などの基礎知識を学習し、解析技術を習得する。解析時・分集時の機器感度設定、注意事項等について学習する。目的に応じて最適な結果を得るための測定や分集方法を習得する。機器の立ち上げ、終了や不具合等に対応できるようになる。

9-2-4. 講義名:フライス盤実習(応用)

フライス盤を使用した複合的な操作を実際に経験し、応用的なフライス盤作業の知識と技能の習得を目指す。

9-2-5. 講義名:生物系走査型電子顕微鏡(応用)

走査型電子顕微鏡について、二次電子像に加え、反射電子像、STEM、元素分析等の原理や観察手法を学習し、目的に応じて最適な結果を得るための測定や手法を習得する。機器の立ち上げ、終了や不具合等に対応できるようになる。

9-2-6. 講義名:3Dプリンター実習(応用)

3Dプリンターの造形材料を学び、応用的な3Dデータ作成を行い、実際に造形をする。造形材料の特徴や性質を理解し、応用的な造形出力までの知識と技能を習得することを目指す。

9-2-7. 講義名:生物組織試料採取実習

動物(マウス・ラット)の臓器位置・名称等、血液循環系(体循環・肺循環)、浸漬固定と灌流固定の違いなどの生物試料を採取するための基本的な解剖学の知識を学ぶ。また血管穿刺、灌流固定による血管経路確保・注入箇所の検討など、実技手技技術習得のための実習をおこなう。

9-2-8. 講義名:生物系透過型電子顕微鏡(応用)

透過型電子顕微鏡について、ソフトウェア機能を利用した撮影手法を学習し、目的に応じて最適な結果を得るための測定や手法を習得する。機器の立ち上げ、終了や不具合等に対応できるようになる。

9-2-9. 講義名:ワイヤ放電加工実習(応用)

ワイヤ放電加工機でのテーパ加工等を経験し、応用的なワイヤ放電加工の知識と技能の習得を目指す。

9-2-10. 講義名:生物系電子顕微鏡試料作製(応用)

電子顕微鏡における様々な生物試料の作製方法を学習する。凍結割断、血管鋳型法、免疫電顕法など。※具体的な内容については要相談

9-2-11. 講義名:技術・研究支援概論2(教員)

セミナー形式による教員の研究紹介や研究秘話などを受講する。研究の組み立て方や社会の動向などを聴講し、自身の研究や業務と合わせて問題解決のスキルを養う。

9-2-12. 講義名:イベント(シンポジウム等)企画&運営

自身の発表スキルの向上を目指すとともにシンポジウムの運営に携わり、今後のイベント開催等の参考にする。

9-2-13. 講義名:医工講究

医学、工学や医工連携に関する必要な知識や技術をテーマとしてそれぞれが発表し、それらを理解、習得を目指す。研究や試料ごとにそのノウハウが異なるがより広い知識や技術の習得を目標とする。

使用する機器

倒立蛍光顕微鏡 IX71
OLYMPUS CORPORATION
4~60倍での明視野、位相差、蛍光観察が可能。撮影可能な蛍光は主にDAPI(青)からCy5(近赤外)まで。

蛍光実体顕微鏡 SZX12
OLYMPUS CORPORATION
7~90倍(無段階)での透過、落斜明視野像及び落斜蛍光像の取得が可能。
取得可能な蛍光は主にDAPI(青),FITC(緑),Rhodamine(赤)等、及び明視野像。
フローサイトメーター CytoFLEX S
Beckman Coulter
細胞粒子個々の大きさ、形状及び内部構造等を定性的・定量的に解析する。

セルソーター FACS Aria3
Becton Dickinson
細胞粒子個々の大きさ、形状及び内部構造等を定性的・定量的に解析する。また、分取もできる。
透過型電子顕微鏡 H-7650
HITACHI
電子線を試料に照射して透過電子像を得るための装置。観察倍率は50倍~60万倍で、細胞全体から微細構造まで等の観察ができる。
走査型電子顕微鏡 S-4800
HITACHI
電子線を試料に照射して表面を観察する装置。X 線検出器を取り付けて元素分析を行うこともできる。

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